夏想い/レタス
 

ワタスゲに夢を託して風を待つ

サリサリと舌に染み入るかき氷

わたあめをあがなう硬貨にぎりしめ

風鈴に四万六千あずけつつ

アサガオの蔓をたどれば空の穴

鉄塔の穂先に咲いた入道雲

真夏日は龍脳香らせそぞろゆく

クスノキのブランコ揺れて港みる

真夏日の虹色タナゴは涼しげに

夏の日は午後の曳航読み砕く

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