フローズンダイキリ/
じぇいぞろ
驟雨に体毛を湿らせた質朴な黒い犬
保健所の網や容赦ない投石に怯え
疑念や懇願や脅えが入り交じった上目づかいの目
その犬は私だ
バーでフローズンダイキリを注文する
大海に小舟で漕ぎだそう
空はきっと晴れていて
海は凪いでいる
真冬の闇夜に
椰子の葉がそよいでいる
※フローズンダイキリはヘミングウェイが愛飲したとされるカクテル
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