夜をつなぐ/和田カマリ
 
には
仕方のないことなのね

先生
おしっこの先生
わたしをベッドに寝かせて
子守唄を歌ってくれた
背中を優しくたたきながら
子守唄を歌ってくれた

ねんねんころりよ
おころりよ
坊やは良い子だ
寝んねしな

わたし坊やじゃないよ
お婆ちゃんだけど
ありがとう先生
とってもいい気持ちです
悪いものや汚いものが
全部背中から出て行くような

ああスゥーッと
スゥーッとするよ
わたし眠くなってきた

良い気持ち
とても良い気持ち

ああ
先生
先生
先生・・・

おとうさん・・・
おかあさん・・・

ああ誰か・・・誰かトイレに
おトイレに連れて行って下さい

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