酸性/葉leaf
労働は肌を包む空気のようで
人はみな労働を肌呼吸する
人間のホメオスタシスを保つための労働
人間の心身の均衡を保つため
労働はいつも人間の生理を助ける
だが労働は微酸性
余りにも人間に出入りすると
人間を酸性に変えてしまう
そしていつぞや君は酸性になってしまったね
朝四時までの勤務や休日勤務をしているうちに
君の言葉やまなざしには酸が混じり
体は酸で鈍重になり
脳細胞も酸でいくらか焼かれてしまった
酸性の君を中性の僕は中和できない
ただ中性に酸性が混じって来て
僕まで酸性になりかかってくる
しかし気づいたんだ
労働に反するように行動する僕はアルカリ性
君の過労対策を上司に話す言葉はアルカリ性
上司の君への気遣いもアルカリ性
君はこれから少しずつ中和されていく
君のきついまなざしも重い気持ちも
鈍い反応も激しやすい心も
全て中和されていく
正午の中性へと
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