詩人サークル「群青」4月の題詠「土」/木原東子
よりなりそこねたる竜巻の子立つ
吾といふ竜巻襲来ダンゴムシの団居(まどゐ)の夢を壊してしまひぬ
「土と力技」
朝顔にまみれて我は山男地を噛む蔓を渾身ひき剥ぐ
地を嚼んでゐる昼顔の長き蔓 引き剥がしては太く束ぬる
東京の地下を降りゆくほどにG増せばや思ひ哲学的に
東京の地下の深きにインフラの秘密の迷路作られてをり
コンクリに落暉眩しきレインボーブリッジいつか地下へといざなふ
海底にトンネル掘るとふ力技たれかのサウンド享受して座す
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