橋をかける Dear.O/森川美咲
君と私の間の
見えないけれど深い溝
飛び越えてくるも橋を渡るも君次第
なんて言ったら君はまた怒るかな
見捨てているわけじゃない
私はいつでも橋をかけて
これでは渡りにくいのかしらと
形を変えてみたり
補強してみたり
こちらから
渡っていきたくなることもあるけど
君はきっと逃げるだろう
そしてそんな君との間には
今までよりもさらに深い
溝が刻まれてしまうだろう
君がその気になって
飛び越えてくるか
橋を渡ってくるかしない限り
この溝は埋まらない
いやむしろ
埋まらなくても
いいのかも
ただ君には
いろんな橋をかけては
作り直して
君と会えるのを待っていた
そんな私がいたことを
知っていてもらえれば
だから私は
今日もまた新しい
橋をかける
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