切れました/yamadahifumi
 
真空が風になったら

有が無になるのだろうか?

インターネットを通じて世界は

僕に逐一指示を出してくる

でも、時々、僕はそれを

風の中の雑音と聞き間違える


大学生の時に恋したあの子は

今は何才になっているだろうか?

…笑わせる、あの子は今

僕と同じ年のはずだ

…だが、その「はずだ」はいつか

壊れてしまうかもしれない

僕はふいにそんな事を思う

きっと、あの子は

年々若返っているに違いない


結局、人々が何を言い、どれだけはしゃごうと

相変わらず自然はそのゆっくりとした流れを止めない

人々が互いに
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