i am here/ブルーベリー
まぐれ当たりで
並んだ名前の
整列に
履き慣れないスカートを
こっそりと直し
小さく裾をつまんでは
それでもパンプスを鳴らした
兎の後ろ足なんて
可愛らしいものでも
生きるためのものでもない
誰のものでもない足音を鳴らした
身を屈めては消したい
逸る時間を
温めては
右手で
何かを描いてた
すぐに埋めてしまっても
止められなかった
黒い穴が全て
全て全て全て
失くしてくれて も
また何故か
同じことを
生まれ得ない
涙を
零し続け て も
繰り返す
繰り返す
繰り返す
どうして意味もないのに
まだ産声を上げる
また涙を落とす
土曜日の朝にエンジンをかけて
意味もないのに薬をもらって
身を屈めて 本当にか
わからない 黒い袋の中に
ナイロン 高分子ポリマー
繰り返している
重力を無視できぬ足の裏がまだくっついている
誰のものでもない足音をまた鳴らして
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