いつかの一人のために/
緑かな
中途半端に目覚めた
朝のような
深い霧に包まれて
たった一人
地球に存在する
気分を味わう
誰にも断ち切れない
深い絆で
結ばれていようと
いつかは
この手を
離す時がくる
みんな
みんな
自分になる前の
どこかへ
還るために
終わりが
必ずくることを
知っていても
誰かを求めることは
魂に刻まれた
誓約で
愛することは
宿命で
時の記憶をたぐりよせ
一人の帰路に
暖かい思いと共に
還っていけるように
戻る
編
削
Point
(5)