砂に叫ぶ/もっぷ
私はむずかしくないことをむずかしくなくいいたい
朝毎に届くはずのすべてが今朝は来なかった
、理由を得たので取扱説明書を紐解く
こんなに立派に手続きも踏んで
(かぞえてごらん
と そっと風からのことづて/ここでぼくは
二歳の頃を想う=イメージする
使ってはいけない、それを使わずに
つまり正しく
(かぞえてごらん
と ふたたび風がおとずれ消えてゆく
無力に支配されたい=たとえば、
理想を他者に任せて気化した一人称の
残したまなざしは明らかで確かだったことを
証明しているだけの残照の祈り
その一日の日没は永遠に
(かぞえてごらん
と 再三の
ほんとうは
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