視る/大覚アキラ
 

ということであり
光の反射
そう
対象が反射する光を視ているにすぎない
ということは
視る
という行為自体が
本質的には
対象そのものを見ていると
言い切れるのだろうか

目を閉じて
頭蓋の裏側に広がる無限の闇に
あなたを思い描くと
視える
あなたが視える
少なくともこれは
反射した光が映し出す虚像ではない

これは
私の中に刻まれた確固たるイメージなのか
それとも
虚像の残像にすぎないのか

いまはただ
触れる肌の感触を信じるのみ
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