初空のゆめ/kaz.
グリーン、ブルー、レッド、イエローが空を飛び、ブラックになって着陸する瞬間、飛行機雲は空を突き破り、粛清(パージ)されて戻ってきたレッドが、クールなブラックに変わる、代わる代わる空を見上げ、今はまだオードブル止まりでしたか、ええそうですねと言って空を飛び、軌跡を描いて戻ってきた、ゆず色とみかん色とが混ざり合って夢色に染まった紅葉の、並木道をゆくそのまた軌跡を追いかけて、そんな色つきの夢を、見ていた僕は酔っ払い、夢に酔っ払い、朝日も見逃して、冴え冴えしい朝焼けを、昼に見る。
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