メイクラヴ ・ フェイクラヴ ・ シンフォニー/komasen333
 
揺れる、重力を忘れるように
揺らす、引力を振り切るように


熱を帯びていくにつれ
いろいろなところで汗がしたたり落ち
徐々にメイクも剥がれてゆく


どこまでがメイクなのか
どこからがフェイクなのか
どうでもいいことを考えつつ上下


2回目からは
些細なところがよく見えるように

3回目からは
ちょっとしたところが気になるように


クローズアップ
するつもりなんてないのに
気づいたらカメラワーク視点であら探し


時間感覚
時間間隔
なくなるのは毎度
思ってた以上に長時間だったことも
思ってた以上に早く済んでいたことも
あてにならない体内ストップウォッチ


むすんで
ひらかないで
とじて
遠心分離器のように
ぐるぐる、ぐるぐると回して子供じみた白濁


「 トイレに捨てるのはやめてね 」
って
背後から
使い慣れたセリフのように滑らかなトーン


「 はい、はい 」
って
こっちも
何度となく使い回してきたようなトーンで応答

戻る   Point(1)