鴉の明日/
草野大悟2
おだやかな光のふりそそぐ
菜の花の河原で
また、見つけたらしい。
散らばっているものたちの中から
きまって、
青いガラスを咥え取るのは
心のなかに住みついている
あの鴉だ。
あのころの
風や雲や雪や、街や暮らしを
あさりつくして集めた青のかけらで
今、の穴を埋め、
パズルを完成させようと。
埋めつづけた先で
明日、が
首をくくっていることなど
はなから、
分かっているくせに。
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