芝生/竹森
あぁ 声を出せば 空に溶け
取り戻す術を 僕は知らない
芝生に寝転び 眠ろうが 嘆こうが
空の青が 濁る事はなく ついつい安心してしまう
大きな葉の表に そんな一遍の詩を 書き記しておきたくなって
僕は首を回し 大きな葉を捜し回るが 中々見つからないね あぁ
家に帰ったら 本棚の詩集を 全部売り払ってしまおうか
そして 愛する詩人に 再び会うため 図書館に行くんだ
そうだ、 友達に 会いに行くように 出掛けるんだ
これからは そうしよう これからは これからは
しかし、僕は芝生に寝転び 起き上がるつもりもない 一向に
太陽が 頭上で 僕の瞳を焼こうが
僕は
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