華さくのは夢/
這 いずる
窓を割り突き刺し差し込む光に
ほわりと光る蓮を見た
想うだけは許された範囲で済み
あなたは
夢想に出てくるはずもない常識さを纏っている
一人床の中で倒れ伏して
未だ停滞した空気の中で
温めない光の中で
煙に巻かれて
あなたを想えば
始まりも終わりもない気がした
月が花やかにさしている
蓮は香気をまいて花ひらく
夢幻は結ばれる
この先にきっといる
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