原発詩と…/黒木アン
叫び詩をよみながら
ああ一線がきたのだなと鼓動がはやくなっていくのがわかった
わが息子は遊びにきた友人とおやつをつまみながら何やら楽しそうなのに
沈黙の地では
「しばらくここには来ないほうがいいよ」という少年がいるらしい
えぐられるような涙がとまらない
やっとわかった気がした
私も怖かったです
嘘の裏側をみるのが
怖かったのです
友人は言っていました
「知ってしまったら生きていけないかもしれない」からと
私もおなじ
しかしウルトラマンがきたのです
自身は地球の一部にかえるだけ…と
その線を
ゴム段のように飛び越えようと思う
ふるえながら軽やかに 泣きながらでも
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