星のアルペッジオ/オダ カズヒコ
モーリーンとか
親戚か知り合いか
知り合いの知り合いを探すみたいで
ひっぱても実は何も出てこないが
何故か
何故だか絶対的な響きを帯びている
世間とテレビを繋ぐものは
君や僕の意識に
意識に過ぎないのに
夕陽を見ても
日没と感じなくなった現代人の感覚が
そうさせるのか
最近じゃ
もう半分の世界も
手の届くところにある
夜も昼もねぇ
光は余るほど溢れてる
溢れてるっていうより
もうさ
いろいろなものが
閉じ込めようもないほどに
発しているわけさ
発現しちゃってるわけさ
植民地化された星は
奴隷達の反乱によって
僻地から都会へと
向かっている
まるでうねる波のようにね
だから言ってやれ
都会へと
都会へと疎開し始めた人間たちにこういってやれ
支配者を直ちに発見し
奴隷を解放しろ
テレビは春を告げるニュースをやっている
奴隷達が
都会のアスファルトを
叩き割りに徘徊する夜も
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