憲法九条は死んだ/紀ノ川つかさ
ら広まっていくだろう
絶対善にしがみついた
「考えない者」は
憲法九条をただ崇めるだけで
戦略的な命を与えることはできなかった
むしろ絶対善という認識であるがゆえに
戦略的になることを恥じていた
その結果
軍神達が探し出し見せつけてくる不当に対抗できる
いかなる答えも持っていなかった
その時憲法九条は
感情の一部でしかなかった
「戦争は嫌」
その感情の一部でしかなかった
儚い命であった憲法九条
使い方によっては
最もたやすく合理的に平和国家を築ける
戦略ともなれたろうに
戦略を恥じる連中により殺されたのだ
平和主義というものは
戦争が絶対悪であるという認識が生まれる度
絶対善という位置づけゆえ殺されていくのだ
そして再び
軍神が謳歌する時代が来るのだろう
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