地球儀のその小さな上で/
北井戸 あや子
涙の要らない嘆き方
テレビの要らない日常を
かなしい事件の無い日々を
貴方は、そんなのくだらない、と言う
どこがとは言えないけど、違う気がして
一人になってから首をかしげてみる
間違ってるのはどっちかな
そうしてまた
弾圧愛好者による多数決
僕らの言葉は一字残さず
取り壊された共用墓地の片隅
きつくきつく抑圧される
無感情に寄せては返す
共同幻想の小波
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