ことの次第/
もっぷ
ある春の日のこと
泉から女のひとが姿を現すから
嘘を答えるようにと
茶色の小鳥が教えてくれた
何も代償を求めずに
言われたとおりに
一番尊い値のそれを
わたしのものだと訴えた
女のひとは優しく肯き
この泉をあなたにあげようと
約束して 姿を消した
、以来わたしは泉の畔で
ずっと待っている
水仙の咲くのを
戻る
編
削
Point
(8)