二百年/大島武士
事が強く実感できるように
歩いて行く僕の目の前を
スクリーンの様に通りすぎる
悲しみと優しさよ
二百年間 僕は宇宙の仕組みに全く無知で
それでも全ては分かっているから
僕はいつでもとても無力で
「愛こそがすべて」なんて古い歌を歌いながら
力強く 目の前のチャーハンを食べるんだ
当たり前の日々が
とても壊れやすいものだと知ったなら
これから先の二百年間
当たり前でも当たり前でなくても
大切な誰かを思って
自分の部屋の掃除でもして
光の柱を胸の中に 積木みたいに積み上げよう
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