天国/
香椎焚
一つ去って
二つ去って
三つ去って
それでもまだ何か残るというなら
彼が持っていてほしい
わたしはひとりで空になって
白い大地を這う無限の生き様をながめていた
泣いている
どこまでも
晴れた空のうしろで
泣いている
どこまでも
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