夜/葉leaf
 
が固まり続けている。コチコチと、氷のように固まり続けている。人々は夜に閉じ込められ、結局何も奪われないことを知る。夜は何も奪わない代わりに、ただ季節の中で最も美しい結晶になろうと競い続ける。たくさん並んだ夜の結晶の一つは、あなたに宛てた恋文に込めた想いの結晶だ。遠き日のあなたよ、今こそ返事をくれるか。

夜が開き続けている。パチパチと、火花のように開き続けている。人々は夜の新生を肌に感じ、結局何も語られないことを知る。夜は何も語らない代わりに、ただ今日一日の太陽の歌を演奏し続ける。太陽は毎日異なる歌を歌うため、夜が開く変奏もその日にしか存在しないものだ。私は夜の開く変奏の一フレーズを取りだし、明日の君に歌って聞かせよう。

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