冬の光/
葉leaf
冬の町は冷たい深海の底
膨大な大気の海の底で
人々は発火している
凍えた光は痛々しく
存在してはいけなかったのかという
懐疑の闇に閉じ込められて
羞恥と罪悪にふるえ
存在根拠を厚くまとう
冬の厳しさは人々を奮い立たせる
その無慈悲さ、容赦なさに
人々は自らの狂気が
正確に語られているのを知る
冬の光が闇の中で始まりを告げている
今日、人々は雷のように死を開始した
今日、人々はみなぎる暴力で
冬の波の中心へと侵攻を開始した
戻る
編
削
Point
(0)