球体のゴミ箱/北井戸 あや子
 
神様、信仰、使い捨て、
宗教、今日はここまで、時間切れ
連絡帳に赤く書かれた文字、破り捨ての日々、それはゴミ
見せ掛けの上っ面、切っても切れぬ化けの皮、悪徳に目眩
茨の冠、取りたての心臓、動脈で吊る首
目が覚めると、いつだって、何かを隠す様な白い壁
俺だったもの、灰になっている
胚は這い出すカタチで排出され
そう我々はいつの時代も排泄物である
澱んだ空気を盃に
乾杯
ゴミに
乾杯
排泄物
女子トイレの汚物入れから逃げ切った
万歳
避妊具の隙間を縫って歩いた
賞賛
ゴミ
着飾った生ゴミ
君も、私も、お前も、僕も、
俺も、皆、ゴミだ
乾杯しよう
明日も生きようゴミらしく
生きようか
生まれたからには
仕方無い
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