遥か彼方に浮かぶ雲を/kaz.
遥か彼方に浮かぶ雲を追いかけるように、私たちは成長していく草花となって、どこまでもゆく、ゆらりゆらりと揺らめきながらさざめく、日照りの明日にあのノエシスとノエマが鳴り出す美しさは愛だと確信して、そんな風に生きていたいのを誰が知っていようか、いや誰も知らない、それでいいのです。
太陽と月とリチウムイオン電池とその光沢とを見比べながら、駆け出すのですまだ見ぬ明日の愛の日のために、荷物はすっかり赤く染まって夕暮れの街に溶け込んでいく、という夢を見たという夢をと延々と繰り返しながら、穏やかな春のざわめきを信じているのです、未だに生をうごめくものと信じているから、待つのですその先にある確かな光を。
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