贈与/葉leaf
超越者がその愛でもって私の存在を生み出したのではなく、超越者がその憎しみでもって私の存在を生み出したように、プログラムを見事に書き換えてきた。これで、私は自ら私の存在を作り出したことになる。やれやれ、だ。
しかし、最大の難問がやって来た。私は、私から自由を贈られているというけがらわしい事態にずっと甘んじていたことに気付いたのだ。私は誰からも負い目を受けないが、それはまさしく、私が負い目から自分を解放することにより、自分に自由を贈与し続けてきたことに他ならない。私は私に対してこの自由について著しい負い目を感じる。なんという汚辱。私は負い目よりも自由をはるかに重んじる。ということは、自由を贈与される
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