贈与/葉leaf
 



贈与ほどけがらわしいものを私は知らない。それはいつも善意や愛という面持をしながら、結局は私に負い目を持たせるものだからだ。プレゼントをもらったらいつかお返しをしなければならない。育ててもらったらいつか老後を養わないといけない。誰かから何かが贈られるとき、私の中には常に負い目や義務が生じるのであり、そんな負担を私に課すくせに、相手としては私に何か利益を与えたつもりになっている。私はこの負い目が大嫌いだ。勝手にいろんなものを贈ってきて、それでもって私を負い目でがんじがらめにするのは勘弁してほしい。
そこで私は誰からも何も受け取らないことにした。愛情は踏みにじる。贈り物は破棄する。私の内部
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