貴方の景色/そよ風
 
貴方の皮膚を通して
内臓の間から
みえてくる
景色がある

物語のある景色が溢れ出す

その景色を
私は綺麗だと思う

貴方でさえきずいていない
太古の景色だったり
コタツの中の色だったり
ただ青い空だったり
知らない街の窓から見える隣の窓だったり
単純に骨が苦しんでいたり

景色と呼ぶのかわからない
音の景色だったり

内臓の間から
見え隠れする
貴方だけの景色が
貴方の皮膚を触るたび
みえてくる

その景色は何処かに
つながっている

悲しい景色も
わくわくする景色も
粘度のある景色も
すべては同じ分量の景色で
同じ場所に
つながっている

どこかはまだわからない

つながっているということは
わかっている

その景色をいつも
私は綺麗だと思う
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