昇進/葉leaf
 
。日も暮れ、出来上がったスーツを着て地下から上がると、私には辞令が交付された。辞令交付は、非常に整った容姿をした美しいタヌキのまなざしだった。タヌキが私を十分間じっとまなざし続けると、私の文書のスーツはみるみる新しい絹のスーツに変わっていった。私は新しい席に誘導されると、新しい仕事の説明を受けた。私は昇進し、それとともに、社員たちの配属も全くでたらめに組み直された。つまるところ、私は社長になったのだった。

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