少女だったもの/
ときたまこ
もっと上手く生きられたら
傘も飛ばされずに済んで
水溜りも避けて通れた
気づかないふりをして
痛みに触れてみても
生温かいものがあるだけ
きっともう動かない
ねえ、用意は出来た?
遠回りする理由と
正義を投げ捨てる君を
笑って飲みこんでやったの
空の目を見ないようにするのが
今の私の精一杯。
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