地中に降る夢/瀬崎 虎彦
 
掘る土の固さ
上下する肩の重さ
あてどなく進み滞っては流れる
水のように豊饒の鉱脈を望みつつ肉体は運動する

無から有を
創り出すことなど可能かと
疑う気持ちがあるうちはきっと
セレンディピティは見向きもしないだろう

考えた月日の堆積が
蓄えられた知識と経験を
踏み台として

軽やかに飛翔する
夢がさめるまでそれが
存在しないとは断言できない

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