水平線の濁りについて/
いとう
鈍色に、はぐれて
まやかしの夢を見る
空の重さに耐え切れず
落下するものを/
(そは、ありなんや
/握り締めて
熱の、かけらに酔う
鈍色の、底
契るべきものなく
呼吸する夢から覚める
泥の濃さにしがみつき
微細に揺れる背中/
さも、ありんすに)
/に/
(さわら、さわら、)
/触れる、境界
///やはらかなこえがしました
それはきえていくすべてのものをだきしめ
みづからもきえていくもののやうでした ///
(ざわら。ざわら。)
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