雨の庭/
きりはらいをり
薄明るい午後2時の庭を眺めていた
晩秋のつめたい雨にしっとりと濡れた
あの黒い土は
触れたらどんなに気持ちがいいだろうか
熱いスープを口に含みながら
この景色はガラス越しだけれど
私の心は身体をはなれて
この雨の中
勝手に走り回っている
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