安楽死/竹森
 



飛行機が不時着して、皆が助かって、満足しましたか?明日から産まれる子供は一人残らず神様で、それは王女様から王子ではなく王様が産まれるという事で、世界の終わりの始まりなんですってね。スーパーの刺身が半額になっていました。ホカホカのご飯と一緒に食べます。独り言に抵抗が無くなっていく事ばかりに意識を取られて、僕は、一人で居る事に抵抗を感じなくなっていった事には気が付かなかったのでした。


―――その様に閉じられる、一冊の書物があるとして。


ねえ。語られる私たちは何処までいってもフィクションでしかないの?
それでいて語られなければフィクションにすらなれないの?
もしも僕に
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