安楽死/竹森
様々な矛盾が、私の森で、死体を漁る夜。腿に切り傷を、CDに回転を。サイコロの目が開いては閉じて、0から6を行き来している。僕はウトウトしながら、君の名前を呼んだ。だからきっと、どこかのアパートで、肉体としての君の目が開いて、それでいて、君はまだ眠っていて。
僕は何度だって安楽な詩を、疲れ切った君に求める。
深夜3時のコンビニエンスストアに、
マラカスが取り残されたカラオケボックスに、
シャンプーを買い忘れた独り身の孤独に、
煙草をやめた後輩の静かな苛立ちに、
メールボックスに、すき家の紅ショウガに、
ありがとうに、おかえりなさいに、
―――目を覚ました?
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