タイトルのない絵本/
しろいろ
いた ちかくにいるのにこわくなかった
循環を断たれた空気の死骸だけ
かきまぜている地下鉄の風
息するように笑うようにきらきらの薬剤まみれの金魚をあげる
きみのなかにひかりを閉じた鉱脈がぽつんといっぽんとおっています
人造のこうふくが空襲のように
降りそそいでも目は開いていよう
いつまでもつづく静かな放水を
きみだとおもってうけとめていた
遊園地殲滅 ぼくらは祈るように
ガムシロ一個にぎりしめてる
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