フォークで刺した地球を/ときたまこ
 
誰もいない横断歩道の上

月の方角を目指してセンカイチュウ

どこから星の香りがする

いなくなった君の音がする

フォークで刺した地球を

うっとりと眺めてから

おいしそうに食べるような

どこかで流れる風のように

揺らいでいく全ては

意味のないものなんだろう

テトラ、

緩む口の先から

甘い嘘。

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