仕事/葉leaf
受ける。とにかく自分の背負うべきものが多すぎて、そこまで背負いきれるほど使命に燃えた人間ではない。私は他人のお手伝いでちょうどよいのだ。私は仕事に向いていない。
だが、そんな私は責任を負うことにやりがいを感じていないだろうか。何か複雑なゲームを生き延びていく冒険の快楽のようなものを感じていないだろうか。責任があり叱責があるからこそ、達成もあり賞賛もあるのだ。仕事はもっともリアルでスリリングなゲームなのである。むしろ私は仕事に向いている。
仕事と私は平行して展開していく二つの世界のようなもの。お互いに多様な風景を照らし合いながら、共に生きていく腐れ縁。向いているも向いていないもない。ただ次々と異なっていく風景が、同じく次々と移ろっていく風景と光を共有し合い、その光の具合がまちまちなだけ。私は仕事と共に生きる。ただそれだけであり、それ以上でも以下でもない。
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