ありがとう/葉leaf
 



柿の木が衰えと実りとを同時に示し始めた。枯れ落ちていく葉と熟していく実、そして樹幹を這い登っていき鮮やかに紅葉する蔦。台風がしばしばやって来ては大気をどんどん冬に近づけていき、台風に触発されたかのように風の強い日がたまに訪れた。日に日に寒くなる中、シャツ一枚だったのがスーツを着るようになり、さらには内側にカーディガンを羽織るようになる。朝夕の通勤時は特に気温が低いので、手袋も必要になる。炬燵テーブルも布団を掛けられてもはや立派な炬燵となり、私は炬燵でゆっくりハーブティーを飲みながら、通勤前の真っ白な時間を過ごしていた。

とたん、私には感傷の発作がやって来て、それはすべてのものに「
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