三つ編みの少女/藤鈴呼
 
 少女の髪は
振り向く度に 後ろの者を ビンタする
凶器へも 成り果てたけれど

少女は 密かに 狂喜乱舞
見よ 馨しい 我の 切っ先よ
何者にも 汚されては ならぬとばかりに

怪我されては 元も子も 無いのに
可能性を 考えることが
少女は 苦手で有ったから

浅く 緩く 微笑んだ
ゴムばかりは キツク 結んで
唇と 共に 結んで
結わえて
結んで

強く
きつく

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