隣の席の人/
無花果
隣の席の人は
かつて私が憧れてた人で
今も変わらなかった
この人がいたから
今の私がいる
かつて私が
憎んでた人で
久々に話したら
その記憶が甦った
羨ましかっただけなんだ、と
今なら思える
妬みという感情を
小さいころから知ってしまっていた
もう一人の自分が自分を見つめないと
自分がなにを思っているのか
わからなくなる
そして今
こうして、
隣の席の人を見ている自分を
平然と
見ている自分がいる
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