防波/葉leaf
 
しみと軽蔑によって織り上げられたきらめく鉱物
あるいは爪を研ぎ舌を出し目を光らせる狡猾な動物
人間の生命が傾き窪みを見せたところに
傲然と湧き立ち意欲を燃やし続けるもう一つの生命
人間は社会的抑圧により消沈したふりを見せながら
敗北し絶望しストレスの酸に焼かれるふりをしながら
それを斜めに切り裂くようにもう一つの生命を重ね合わせ
野太く社会を嘲笑いストレスよりも一層強い酸で社会の裏側を焼く
人間は敗北において真に勝利し
死んでいく虹を巨大な蛇に変え
社会という無機物を有機的な憎悪でどこまでも食いちぎってゆく

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