鳥たちの/ねぴ
鳥たちの
風を抱いて差し出す
ちがう
ちがわない
土くれでいいから
落下する速度を見上げる青に
落とし込む上空の
さらに上
秒針の降り積む
バランス
色づくことをしない道は
すき
ちぎった紙切れの鳥たち
無人の駅で一休みの風
黄色いイモムシは
庭に埋めました
鉢のたまり水は
こぼして
すてた
新種の果物なんだってね
果物がいいよね
おれ空洞で何かの結晶出来てるって気分
かち割ってみようか
骨が枯れ倒れたその向こう
無味
無臭の静けさと
皮膜の外にはすれすれの気配
ヘリコプターが曲がって行くのを
音が消えない
塩の沼みたいに
わらうだろう
土の中で
オオカミに
タッチすること
みぃちゃんは鳥に食べられ
ました
ペリドット色の明日の雨に
きょう
濡らされて渇いた
血まめはほったらかしたまま
赤色巨星を空想しながら
帰る道々に
眠りとる
夜に
戻る 編 削 Point(1)