絶対安全な/たからじま
最初に結論を言う
馬鹿な詩人がいるか
未来というのは
まだ来ていないもの
来るべきもの
というところに
矛盾がある
先のことだと
言葉で言うことは
できるけれど
いったい
何を
指しているのか
不安だとか
憂鬱だとか
言葉から入る感情
簡単に使ってきた
言葉への
戒め
雰囲気だけの
思いこみ
そんな言葉を
否定するのにも
必要な言葉
使ってしまえば
意味が出てくる
言葉
無意味という意味も
含めて
偽物に作られた
明るい夜の中で
何かを叫ぼうとする
感触だけが
残る
決して
叫ばない
言葉に
頼って
歪を埋めることは
言葉の中の
言葉を精算できる
それより先のことを
表したいでいる
この表現に
言葉は立ち向かわない
不安や憂鬱を
断ち切るためだけの
言葉
絶対的な安全
そんなものを
求められるわけがない
人間はないものだけを
欲しがる
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