存在への挑戦/狩心
を確認したいと、ええ、やさしいまなざしでした。
栗鼠には思い出せない、
もしかしたらワタクシは、栗の中身を食べてしまったのかもと、
いえ、きっと、クリ坊は紅葉の秋を通り過ぎ、風を感じながら空を見上げ、遠き何かを想ったのです。
栗の外殻の内側の、柔らかい皮には
うっすらと秋の匂いが残っていて、
指先でそこを謎っても
物体特有の、ただそこにある、感触だけが虚しく
その円形の球体の空いた痕跡の、ぽかんとまあるい
何も無い、あいた空間の
あるべきものが無くなった 空間に佇んで、寄り添って、倒れて、歩けなくなって、
時間が分からなくなる場所で、リスは考えた
僕の感性はあな
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