午前二時/
もっぷ
独りを覚えるだけの夜に
慣れたとは言えない
猫よ、おいでと
願って応えるのは風だけ
季節風が今夜は凪いでいる
わたしのようにさびしそうに
思わず窓を
開けて招くが
彼はとてもはずかしがりや
かなしくてもすがらないんだね
と言葉を置いて窓を閉じ
一人分の紅茶に気づく
慣れたとは言えない
独りきりの午前二時を
カシオで知る、今夜もまた
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