阿武山/るるりら
「土砂崩れのあった山のあたりは 幾たびかの土石流が重なりあってできたので、昔の地名には、 それが残っていたらしい。」と、母が どこからか聞いてきた。調べてみると 阿武山というのがある。
【阿】という文字は「山や川の曲がって入りくんだところ」という意味をもつと、つい先日 詩友が教えてくれたばかりだ。
また 阿武山の゛あぶ゛という響きは、「あばく」が転じたと云う説や 崩れやすい性質である花崗岩の山は みな「阿武」がつくという人もいるようだ。
花崗岩を毛嫌いしても とてもありふれた岩だ。この岩は、地球以外の天体にはほとんど見出されないという。それというのは、花崗岩の形成には 水の関与が必要で
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