整然/千波 一也
 

雨上がり、

濡れた小草は
雑多な列をなすけれど

それは
だれにも叱られない


わたしは
頭を垂れて

叱られない秩序たちを
踏みつけぬよう
気を配る


雨上がり、

雑多な列の一員である
わたしを忘れて







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